犬には骨が必要か 骨を噛ませることについては、獣医師の中でもいろいろと意見が分かれる。「骨で窒息することはない」という意見、「骨の種類によってはあり得る」そして「与えるべきではない」という意見がある。とにかく、骨を与えるのに賛成の獣医師や専門家でも、その方法には細かい条件をつけている。
生であること。決して調理した骨を与えてはいけない。危険なうえに骨を料理すると骨のコラーゲン(タンパク質)が自然のものでなくなり、消化に支障をきたす。特に家畜類や鋭い魚の骨の過熱したものは、腸に穴を開け致命的な害を与える。
2 硬い骨は、過度に歯をすり減らすことがよくあるので、定期的に与えるには軟骨がもっともよく、助骨のような滑らかな骨でもよい。
3 割れた骨や犬がまるのみできるくらい小さい骨は、上記の火を通した食用の飼鳥類の骨や鋭い魚の骨と同様に腸に穴を開け致命的な害を与える。
4 食後にだけ与えられるべきであり、空腹のときには骨が腸に穴を開けたり、腸内にガスを生じたりするので与えてはいけない。
5 ハエやげっ歯類の動物が出てしまうので、犬の周りに放置しない。

クレージ博士

ゴールドスタイン博士によれば、現代のペットフードで育てられてきた犬の多くは、昔の野生であったころに持っていた骨を安全に扱える程の強い歯と消化液をもっていないことも多い。それに対して、長い間ナチュラルな食品で育てられている犬は骨片を溶かすことのできる強い消化液を持っていることが多く、これらの骨片が腸にはまり込むということはないという。